睡眠には健康だけでなくアンチエイジングにも深い関係があります。
実際に寝不足になるとわかりますが、私が仕事で徹夜や睡眠不足の日が2.3日続いた時に、朝自分の鏡を見た時には、しわや目の下のクマ、やつれ感など10歳くらいは老け顔になっていて、まるで玉手箱を開けてしまった浦島太郎のようでした。
思わず鏡の中の自分に向かって「おい!誰だこのジジイ?!!」と叫びそうになったことがあります。(泣)
それから爆睡し、次の日は幸い元の顔に、と言うかむしろ普段より肌ツヤがいい状態に戻ることが出来ましたが、それだけ睡眠不足が肌や体に与えるダメージは大きいのですね。
また、睡眠不足だと注意力が落ちたり、仕事などの効率も悪くなり、更にメンタルにも悪影響があります。
心身の健康の基本ともいえる睡眠ですが、年齢を重ねるごとに代謝が落ちて来ることにより、エネルギーの消費が少なかったり睡眠を促す働きのあるメラトニンの分泌が減る事などの原因で眠りが浅くなる傾向があります。
特に30代あたりから、歳を重ねるごとに深い眠りが得られにくくなって行き、60代では不眠症を訴える方も多くなってくるようです。
そこで、睡眠について知り、健康と若さ維持のために40代以上でもしっかりと質の良い睡眠を取れる方法を探っていきたいと思います。
レム睡眠とノンレム睡眠
質の良い十分な睡眠が健康やアンチエイジング(老化防止)には大変重要であるのですが、まず初めにその理由を説明します。
睡眠には深い眠りで脳が休んでいる「ノンレム睡眠」と浅い睡眠で脳は休まずに夢などを見るが、体が休んでいる「レム睡眠」があり、入眠後この二つの睡眠の周期は約90で入れ替わります。
このうち深い眠りであるノンレム睡眠中には成長ホルモンが分泌されます。
この成長ホルモンは比較的負荷の高い筋トレをした時にも分泌されますが、体の古くなったり、傷ついた細胞を修復させる働きがあり、肌の若返りや、育毛など、若さを保つには欠かせないホルモンです。
睡眠不足でノンレム睡眠の時間が短くなると、この成長ホルモンの分泌が妨げられてしまい老化の原因となります。
またノンレム睡眠が十分にとれていないと脳がしっかり休めていないので、日中はボーっとしていまい、集中力や注意力の欠如などの弊害があります。
また、浅い眠りであるレム睡眠中にはコルチゾールというホルモンが分泌されます。
このコルチゾールには脂肪を燃やす働きがあり、睡眠不足でレム睡眠の時間も短くなるとコルチゾール不足で肥満の原因になります。
このため、睡眠不足が続くと一見痩せそうですが、実は肥満になりやすいのです。
更にコルチゾールが不足すると肝臓のグリコーゲンをブドウ糖にして血糖値を十分上げることができず、朝起きても疲れを感じ、活動が鈍くなります。
細胞の中にある小器官である「ミトコンドリア」は体のエネルギーを作り出す作用があり、健康や老化防止と深く関係があることが近年わかってきましたが、このミトコンドリアも体が休息をとらないと十分に働けなくなり、エネルギーのATPを作る力が落ちてしまいます。
このようにレム睡眠もノンレム睡眠も健康や老化防止には重要で、この両方の入れ替わる90分周期を4~5回繰り返す、7~8時間の睡眠時間が一般的には理想的と言われています。
睡眠障害、不眠症対策
現在日本人の約20%が不眠症に悩んでいると言われています。
原因としては仕事などによるストレスや運動不足などもありますが、年齢を重ねることで不眠傾向が強くなっていく事も最初に述べました。
睡眠不足や睡眠障害は精神的にもダメージが大きく、さらなるストレスや鬱の原因にもなってしまいます。
ここからは毎日若さと元気を保つためにも、快適で質の良い睡眠を十分取るための方法をご紹介します。
1 寝る前に体温を上げる
人間が起きて活動している間は自律神経のうちの交感神経が優位で体温が高く、夜寝るときには副交感神経優位になり体温が下がります。
夜に体温の低下が大きいとそれだけ眠気が強くてよく眠れます。
寝るときに体温を下げるには眠りに就く前に体温を上げておくと、それに対して体の恒常性維持機能により脳が体温を下げようとするので次第に体温が下がり、寝つきが良くなります。
寝る前に体温をあげるには、
●夕食を夏でも温かい(熱い)食事にする
●食後に軽い運動をする ●夜の入浴でぬるめのお湯にゆっくりとつかる ●眠る前に温かいものを飲む(ホットミルクなどカフェインを含まないもの) |
などが効果的です。
2.夕食の炭水化物は控え目に
睡眠中の成長ホルモンの分泌を促すにはあまり睡眠中の血糖値を高くしない事です。
そのため夕食の炭水化物は多少控え目にした方が良いでしょう。
夕食は炭水化物を控えめに、たんぱく質を多めにしましょう。
(普段より炭水化物を急激に減らすと逆に眠れなくなる事もあるので、徐々に減らしましょう)
また、夕食は入眠する予定の3時間前には済ませておくのが理想です。
食事を寝る直前にとると 消化器官が消化のための活動をしてしまい、睡眠中も内蔵が休めずに質の良い睡眠がとりづらくなります。
夕食は先にも言いましたように温かいもの、また、辛いもの体温をあげるので効果的です。
食材では入眠効果があるといわれる「硫化アリル」の匂いを持つ玉ねぎや にら、ニンニクなどに眠りにつくための鎮静作用が期待できます。
コーヒーなどカフェインの入ったものは寝る前(理想的には寝る4時間以上前から)には飲まないようにしましょう。
3.寝る3時間前くらいからはなるべくテレビ、パソコン、スマホ、仕事などはしない
出来れば寝る3時間前には仕事をやめ、パソコンやスマホなど刺激のある物を見ないようにしたいものです。
これ等の機器から発生するブルーライトも眠りの質を低くしてしまいます。
更に出来れば寝る1時間前くらいから部屋を薄暗くしておくと体が眠りに移行しやすくなります。
4.サプリメントの活用
不眠や睡眠障害の傾向があるような方は、睡眠薬のような副作用や肝臓への負担が心配のない「睡眠サプリメント」の服用も効果的です。
ただ、巷で睡眠サプリとして売られているものの中には不眠に効果がある「グリシン」配合として、100g数千円とかで販売していたりするのですが、実際はそのサプリの成分はほぼ「グリシン」そのものだったりするものも多いです。
「グリシン」とはアミノ酸の一種で調味料などにも使われており、不眠を改善し、睡眠を促すといわれています。
で、その「グリシン」なのですが、調味料として買うとサプリとして売っているグリシンと物は同じなのに1kg1500円くらいで売ってたりします。
国産原料、国内生産のグリシン1kg 【3gぴったり計量スプーン付き】 新品価格 |
ですので、「グリシン」と言う名の睡眠サプリを買うなら、10分の1以下の値段で調味料として売っているグリシンを飲んだ方がお得かもしれません。(笑)
もしグリシンを飲んでも睡眠が改善されない場合は、グリシンに更にトリプトファンを配合したサプリがおすすめです。
トリプトファンは精神を安定させる脳内物質のセロトニンを増やす働きもあるので、鬱の改善やストレスの緩和にも効果的です。
筑波大学監修の休息特許成分配合サプリメント【ネムリス】は睡眠ホルモン「メラトニン」を生成するアミノ酸「トリプトファン」を配合、更にハーブや各種ビタミンなど美容、健康成分も配合されているサプリで、不眠改善、睡眠の質を高める、美容効果などが期待できるのでおすすめです。
私も試してみましたが、睡眠中に疲れも取れ目覚めもすっきりで非常に朝から気分が良かった感じがしました。
また、「寝つきをよくするために」と、寝酒をする方もいらっしゃるようですが、アルコールを飲むと最初は眠りに入りやすくなりますが、アルコールが体内で分解される時にアセトアルデヒドが発生し、これがノンレム睡眠を阻害して眠りを浅くしてしまいます。
ナイトキャップ(寝酒)が習慣になっている方もおられるようですが、寝る前のお酒はかえって眠りの質を悪くしてしまうのでおすすめできません。
5.枕を自分に合ったものに
枕は思った以上に眠りに影響を与えます。自分に合った枕を使いましょう。
枕専門店で自分のちょうどいいサイズを測ってもらったりして、頭の高さにあった枕に変えてからすっかり眠れるようになった、という人も意外と多いようです。
お金をかけずに自分の頭の形に合った枕を使うには、バスタオルを自分の首の湾曲の高さに合わせてたたみ、枕代わりに使用するという方法もありますが、そのような方法でも自分に合わない枕を使うよりはずっと安眠できるそうです。
さて、質の良い睡眠をとるためとは言え、今まで挙げたことをすべて完璧に実行するのはちょっと大変でしょうが、(私も時には寝る前にスマホやパソコン見たりはしてしまいますし、仕事が押してしまったらパソコンを使って仕事をしたり、コーヒーを飲んだり寝る前に食べてしまったりすることはあります。。。)この中の一つでも二つでも、自分に合ったやり方やグッズなども上手に活用して、毎日出来るだけ質の良い睡眠をとって健康と老化防止に役立てたいものですね。 では、今日はこの辺で・・おやすみなさい・・・・・ZZZ
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