実はストレスは老化にも体にも影響はない?!

メンタル
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アンチエイジングの大敵ストレス・・・

あなたは今、何らかのストレスを抱えていらっしゃいますでしょうか?

人間関係、仕事、お金、健康・・・
抱えているストレスの大きさは人それぞれですが、多かれ少なかれ、私も含めた現代社会に生きる大人にとって、完全にストレスを避けて生きる事はまず不可能ですね。

私も人生経験を積んだり、心理学を学んだり、健康を心がけるようになって、若い頃よりはかなり悩みやストレスに対処できるようにはなりましたが、それでも1年に1回から数回はストレスで胃が痛くなったり夜眠れなくなってしまうような事もあります。

ストレスには老化を早める、健康への悪影響、うつなど精神的なダメージ、疲労、死亡リスクの増加などの悪影響から、なるべく避けて通るべきものとして扱われてきました。

しかしまた、人間が人生の中で成長したりステップアップする時、また、幸せをつかむきっかけになるような時でさえそこには必ず何らかのストレスがあるものです。

ストレスの全くない人生には、同時にそれほどの成長や発展も望めまないでしょう。

近年ではストレスの負の作用の面だけではなく、むしろ人を賢くたくましく鍛え、成長を助けてくれる味方になるというポジティブな側面が注目されてきています。

この記事では、ストレスへの対処法として、ストレスを避けようとしたり解消しようと無理な努力をするのではなく、むしろ避けられないストレスなら味方につけて、心身の健康を促し、自分を高めて成長させるために使う方法をご紹介します。

良いストレスと悪いストレス

老化を早め、心身の健康に害を及ぼすストレスが悪いストレスなら、健康を害さず、人を成長させ、強くし、器を大きくしてくれるのが良いストレスです。

では、「悪いストレス」を「良いストレス」に変えるにはどうすればよいでしょう?

実はそれは簡単で、「ストレスが体に悪い」と考えないことなのです。

実はストレスは健康に害がない?

米スタンフォード大学の心理学者、ケリー・マクゴニガル(Kelly McGonigal)はストレスは捉え方を変えれば健康に害が無くなると言っています。

どういう事かと言うと、人が強いストレスを抱えていても「ストレスは健康に悪い」と思っていなければ健康には影響が無いというのです。

これはそのストレスに関するケリー氏のTEDでのスピーチ動画です。

ケリー氏によると、アメリカで成人30000人を対象とした8年間にの追跡調査の結果、強度のストレスがある場合には、死亡リスクが43%も高まっていましたが、
死亡リスクが高まったのは、その中で「ストレスは健康に悪い」と考えていた人たちだけだったそうです。

そして、同じような強度のストレスを受けていた人の中で「ストレスは健康に悪い」と思っていなかった人たちは、
死亡リスクの上昇は見られず、むしろストレスがほとんどなかった人たちよりも死亡リスクが低かったそうです。

その理由の一例として、人はストレスを感じると心拍数が上がるが、これをネガティブにとらえると実際に血管が収縮し心不全などの原因となるが、心拍数が上がるのは新鮮な血液を心臓にどんどん送り込んでくれているとポジティヴにと、実際に血管は収縮しないそうなのです。

ケリー氏は同じようにストレスを受けても「ストレスは体に悪い」と思えば体に悪くなり、「ストレスは体に悪くなく、むしろいい作用さえある」と思っていればストレスは健康に害が無いと結論付けています。

実際ストレスには、逆境に強くなりたくましくなる、賢くなる、思いやりを持てるようになる、人間的に成長できるという良い側面もあります。

カリフォルニア大学バークレー校のダニエラ カウファー氏のマウスによる実験ではストレスが脳を活性化し、記憶力の向上も見られたそうです。

また、何かを上達させたいと思ったら、楽にできるような練習や学習では効果がありません。

能力の限界地に近いくらいの多少辛くストレスを感じるくらいの練習が必要です。

自分をステップアップさせる時(転職やキャリアチェンジ、新しいことへの挑戦、環境の変化、好きな人への告白など)に伴うコンフォートゾーン(自分の心地よく楽なゾーンや環境)からの離脱によるストレスは必ずあるものです。

悪いストレスの解消法

ストレスをネガティブに捉えず、また「ストレスが体に悪い」と考えなければ、悪いストレスは良いストレスにも変えられる可能性があることはわかりました。

しかし、実際にストレスを受けている時にポジティブな気分になることは難しいでしょう。

ストレスはフィジカルな問題だけではなく、そもそも様々な悩みや問題から引き起こされることが多いからです。

「ストレスは体に悪くない」と思う事で健康への害はかなり阻止できるかもしれませんが、悩みで胃が痛くなったり、不眠になったりなどが何日も続くとやはり心身が疲弊してしまいます。

そこでストレスや悩みに対処する方法をご紹介します。

即効性のあるストレス対策

1.深呼吸する

ゆっくり深呼吸をするとアドレナリンの放出を抑え、自律神経が安定して気持ちが楽になります。
私は悩みで落ち込んでいた時、深呼吸だけで2割から3割は一時的に楽になった実感がありましたが、人によってはもっと効果があるかもしれませんね。

2.朝日を浴びる

朝日を浴びる事で気持ちを落ち着かせる脳内物質のセロトニンが放出されます。
太陽光は大切です。夜の仕事の人やや日照時間が短い地域に住んでいる人にうつが多いというデータがあります。

3.運動する

体を動かすとポジティブな気分になり、脳内物質の「セロトニン」や「エンドルフィン」も出て
気持ちが明るくなります。ハードな運動が難しいならウォーキング程度でも効果があります。
私も筋トレ後は気分がかなり良くなるのは実感しています。

4.話を聞いてもらう

親や兄弟、パートナーや友達など、信頼できる人がいらっしゃるなら、悩みなどを誰かに聞いてもらうのは効果があります。
悩みの解決そのものではなく、ただ話すだけで気持ちが大分整理されて楽になることが多いです。

もし話しの内容などもあって話せる相手がいないという場合には考えていることや悩みを紙に書くのも効果があります。
考え続けて一杯になってしまった頭の中のメモリーから思考を紙に解放してやるようなイメージです。また、書くことによって
悩みや考えが整理され、客観的に別の角度からも考えられ、かなり気が楽になります。

5.ひたすら寝る

不眠などの症状が無ければしっかり睡眠をとることは精神の安定に大きく貢献します。
ストレスによる睡眠障害があるなら、目をつぶって瞑想する事も自律神経を安定させ、心の安定に大きな効果があります。

6.好きな音楽を聴く

特にあなたが音楽好きなら好きな音楽を聴くのは心を明るくするのに効果があります。
「なんだ、音楽なら普段も聴いてるよ」と言う人もいらっしゃるでしょうが、
忙しい現代人で何もせずゆっくり休んで、ただ音楽を聴くだけというような時間を持っている人は意外と少ないのではないでしょうか。

思考のパターンを変える対策

1.抽象化思考、大きな視点でものを考える

一回時間のスパンを大きくしてみます。今現在悩みがあるかもしれないが、果たして5年後10年後、それでもだめなら50年後同じ事で悩んでいるだろうかと考えます。
今色々あったとしても、結局は私もあなたも、みんな最後は死ぬのです。人間の一生は生まれてからほんの何十年かで死んで終わりです。

また物理的なスパンを大きくしてみると、例えば自分が公園の隅っこで働いているアリ達を見ても、そのアリたちが誰が真面目に働いてて誰がさぼっていて、それぞれどんな家族構成で何を考え、どんな家に住んでいるとかあんまり考えたこともないし、割とどうでもいいですね。

私たち人間も宇宙から見ればそんなもんです。

2.違うオプションを考える

例えば仕事や会社でのストレスだったら、辞めたり転職したり副業をしてリするという逃げ道を、一回割と具体的に考えてみる。

転職サイトなどを見てシュミレーションしてみる。上司や同僚に相談してみる。意外な所から意外な解決方法たオプションが見つかるはず。

地球上で今の会社や学校やコミュニティーにしかあなたの居場所がないわけはないです。

3.人は自分の事を大して見ていない

失敗した時、または失敗したらどうしようと恐れている時は、大抵人の目を気にし過ぎていませんでしょうか。

実は自分で思っているほど人は他人に関心が無いものです。

人の目を意識しすぎたり、人と比べることはストレスがたまりますが、だれでも自分の事が第一なので、あなたが失敗しようとも、落ちぶれようとも、成功しようとも、何をしようと実はそれほど関心が無いのです。

また、自分の良心に背くことをしていなければ、たとえ人から嫌われてもいいくらいに開き直っていいのではないでしょうか。

人の考えをコントロールしようとすれば、それは不可能であるか非情に難しいことなのでストレスがたまります。

自分がどう反応するかと言うところに意識を集中した方が合理的です。

ストレスを乗り越えて前向きに

ストレスを怖がらず、むしろストレスを味方にしていくつになっても人として成長していきたいものです。

確かに大きなストレスを抱えてしまうとダメージは大きいですが、それでもストレスは体に悪くないという事が分かっているだけでも
立ち直れる気力やチャンスは出てきます。

むしろストレスを避けて何もしないで楽な方へ流されるより、時には適度なストレスなら自分から求めに行く心持で精進していければ、
いくつになってもエキサイティングな人生を生きれるのではないでしょうか!

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